できるだけ自分の好みだけで判断しないようにしています。
私自身にも、
好きなデザインや色、
イラストや写真の好みがあります。
ですが、
本をデザインする時は、
それよりも、
その本に合っているかを優先するようにしています。
以前、
複数案のラフを制作した時のことです。
その中に、
以前から気になっていたイラストを使った、
自分でも「これが一番良い」と思う案がありました。
一方で、
「可能性は低いかもしれない」
と思いながら、
念のために入れた案もありました。
編集者の方からお返事をいただくと、
最終的に残っていたのは、
私が本命だと思っていた案ではなく、
その「念のため」の案でした。
最初は少し意外に感じました。
ですが、
改めて打ち合わせの内容や資料を見返してみると、
編集者の方が選ばれた理由がよく分かりました。
私は、
自分が良いと思ったイメージを優先し過ぎていて、
本を客観的に見ることができていなかったのだと思います。
それ以来、
制作中だけではなく、
作業日を変えて見直したり、
翌日にもう一度確認したり、
提出前にも改めて全体を見るようにしています。
時間を置くことで、
「これは自分が好きなだけではないか。」
と気付くことが、
今でも少なくありません。
もちろん、
好きなデザインはあります。
ですが、
綺麗だから。
印象が強いから。
自分が気に入っているから。
そういう理由だけで提案することは、
できるだけ避けるようにしています。
大切なのは、
自分が好きかどうかではなく、
その本の内容が、
読者へ正しく伝わるかどうかです。
本に合った表現を選ぶこと。
それが、
ブックデザインで大切にしていることの一つです。
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